ご相談事例
夫が勝手に家を担保に借金しているかもしれない
40代女性相談者 2018年5月22日更新
夫が家族に内緒で、家と土地を担保に借金をしているかもしれないという女性からの相談がありました。
ご相談内容
しかし、実際に家を担保にしているのか、借金をして作ったお金を何に使ったのかは、問いただしても教えてくれないそうです。
生活費を計算してみても、借金をするほどの生活を送っているわけではありません。
そのため、借金については夫の個人的な消費に充てたと推測されます。
離婚も考えているそうですが、2つほど心配な事があり、悩んでいらっしゃいました。
1点目は、離婚となった場合に借金も財産分与の対象になるのかどうか。2点目はご主人が奥様を保証人に、つまり署名押印を偽造し、借金をしている可能性があるという点です。
奥様は毎日考え込み、考えても解決し無いため精神的に追い詰められている状況。
この2つを解決した上で離婚に踏み切りたい、可能であれば借金の理由や方法も聞いてすっきりしたという相談でした。
アドバイス
まず、奥様に無断で作った借金については、奥様に返済の義務はありません。
ただし、夫婦生活を続けていた場合、債権者から奥様への請求が来ることもあります。
債権者にとって、夫婦の事情は無関係であるためです。
財産分与については、個人で消費するための借金であるとのことで、対象とならない場合が多いです。
さらに、奥様が家や土地の連帯保証人になっている場合、その家や土地を担保にして借金をし、尚且つ家のローンが残っていた場合には奥様にも返済の義務が生じます。
借金を返済しなければ、当然差し押さえられてしまうのです。
家を担保にして借金をしているのかどうかは、はっきりとした答えを聞きだす必要があるでしょう。
署名、捺印の偽造を疑われている様ですが偽造は犯罪であり、当然無効扱いとなります。心配の必要はないでしょう。
借金の方法や借金をした理由を聞きだすため、離婚を考えているということを素直に伝えてみるという方法がおすすめです。
その後
アドバイスを基に、ご主人に「借金のことで離婚も考えている」と伝え、家を担保にしているのか、何に使用したのかを再度問いただしました。
これまで離婚という言葉は出さなかったため、ご主人も驚いて正直に話をしてくれたそうです。
家は担保にしておらず、借りたお金は個人的な買い物や友人との飲み代に使用していたそうです。
ご主人は、これまで大きな罪の意識もなく、ちょっとした隠し事をしているぐらいの気持ちでいたようです。
しかし、奥様の口から離婚という言葉を聞いたことで、どれほど奥様が思いつめていたのかを認識したのでしょう。
早急に返済することと借金をしないことを約束させ、経過観察をするとのことでした。