ご相談事例
選択肢の一つとしての離婚
50代女性相談者 2018年5月28日更新
結婚30年、子どもは成人し、独立。夫もあと数年で定年退職。夫から思いやりのある言葉をかけられることもなく、残りの人生を考えた時、離婚も一つの選択肢だと考え始められた女性からの相談です。
「結婚後30年経って、あと数年で退職を迎える夫とこの先もともに歩んでいけるのかと悩んでいた矢先、風邪で熱があって寝込んだ私に、『早くご飯の支度をしてくれ』『いつまで寝ているんだ』と思いやりのない言葉を投げつけられた時、この先もこの人と一緒にやっていけるのかとお先真っ暗になり、離婚を考えました」ということです。
離婚を選択肢の一つとして考えるにしても、まず、離婚についての基本的な事柄について知ることが大切なので、説明させていただきました。
特に、相談者は、ご主人の意向で、結婚後一度も外に出て働くことを許してもらえず、専業主婦としてやってこられたので、もし離婚しても経済的にやっていけるのかを一番不安に思っておられました。
相談者は、もし離婚した場合、これからの人生を自分らしく生きることができるという希望と、果たして働いたことがない自分がやっていけるのかという不安の間を揺れ動いておられました。
気持ちが揺れ動くことは、ごく自然なことであると、同性の専門家の共感にホッとした表情をされたことが印象的でした。
経済的なことついては、財産分与や年金分割などについて、詳細に説明させていただいたら、少し安心されたようでした。また、離婚の場合の踏むべき道筋を順序立ててお話ししました。
現在も結論は出されていませんが、離婚についての知識を持たれたことは、相談者が自分自身で自分の人生を選択する上での大きな武器になると思います。
知らないまま悩まず、専門家のアドバイスを聞いてみてください。きっと先に光明が見えるはずです。