ご相談事例
3年間引きこもっている20代の息子。育て方を間違ってしまったのか?
60代女性相談者 2018年5月22日更新
20代後半の息子がいるという女性からの相談がありました。
ご相談内容
20代前半の頃から引きこもり気味であり、短時間のアルバイトをしていたものの、就職をする気がないようでした。
短期のアルバイトも、連絡を入れずに行かなくなってしまうなど問題行動が見られたのです。
ご両親から息子さんに就職の話をしようとすると憤慨し、話をしようとしないそう。
20代前半の頃から続き、20代後半になった現在はアルバイトもせず引きこもりになってしまいました。
引きこもってから6年が経過しており、育て方を間違えてしまったのではと悩む日々です。
将来の為に就職もして欲しいが、どの様に話し合いを進めて行けば良いかという相談でした。
アドバイス
20代前半から引きこもり気味であったとのことで、家族以外との接点がない状態です。
その様な中でアルバイトを始めるという事は、勇気のいる事でしょう。一生懸命にアルバイトをしている中で、ひどい扱いを受けたり、耐えられない出来事があったのかも知れません。
息子さんが何も言わないからといって、何の理由もなく辞めてしまったと断定することは危険です。
引きこもりになる経緯は、精神的なストレスが大きい出来事があった、もしくは積み重なった事によるものです。
人間性としては、責任感が強く真面目な方が引きこもりになりやすいといわれています。
就職の話をした際に憤慨し、会話にならないというのは、息子さん自身も将来に対して強い焦りを感じている証拠です。
その気持ちを、更にご両親が焦らせているという事になります。
自分の親にも理解されない、当然周囲の人になど理解される訳がないと、孤独感が増して行くはずです。
育て方を間違えたのではなく、引きこもりになってからの接し方を間違えてしまった可能性は大いにあります。
先にも挙げた通り、息子さんは責任感が強いはずです。
これから接し方を改めることで、引きこもりも改善されるでしょう。
その後
息子の将来、就職や結婚などに対する焦りが立っていたというご両親。
しかし、息子は自分たちよりも焦っているということを私達のカウンセリングを通して理解することが出来たようです。
自分たち親の不安を、息子さんに押し付けて発散していたのではないかと反省されたご両親。
このままでは悪循環であり、お互いに焦ることを辞めなければと考え、息子さんに干渉する事を辞めました。
自分たちの育て方ではなく現在の接し方に問題があったのだと再認識し、距離を取りながら接しているため、親子が喧嘩をする事はなくなりました。
就職に関しても、ご両親はパンフレットを集めて準備をしています。
息子さんには、数は少ないものの友人も居るため、外出する機会が徐々に増えているとのこと。
息子さんから就職に関する話をされる日も近いのではと感じているそうです。