離婚と別居はどちらが得?別居の手続きに必要なものはある?

配偶者との離婚を考えている方の中には、いきなり離婚せずに別居から始めてみようかと迷っている方も多いのではないでしょうか。離婚と別居にはどのような差があり、どちらが得なのでしょうか?今回は、離婚と別居はどちらが得なのか、離婚による損得や別居後の離婚率、別居の手続きに必要なものをまとめて紹介します。

目次

  1. 離婚によって損することと・得すること
  2. 離婚と別居はどちらが得?別居理由として多いのは?
  3. 最後に

離婚によって損することと・得すること

まずは、離婚によってどのような損得が生まれるのかを考えていきましょう。

離婚によって損することとは?

まずは、離婚によって損することを挙げていきます。

子供がいる場合、一人で育てていかなくてはならない

子供がいて、自分が親権を持つ場合には、離婚により一人で子供を育てていく必要があります。元配偶者から養育費の援助を受けることができても、子供を育てていくのは体力的にも精神的にも苦しいでしょう。

マイホームに住み続けられない

家族で住んでいたマイホームは財産分与の対象となり、現金化するために手放すケースもあります。相手側が了承すれば住み続けることもできますが、ローン残債が多い場合には現実的ではないでしょう。

浮気調査費用が慰謝料額よりも多くかかってしまうケースもある

浮気による慰謝料を請求したり、浮気を理由として離婚請求の裁判を起こしたりする場合には、有効な浮気の証拠が必要となります。しかし、浮気の証拠を掴むために探偵に調査を依頼すると、数十万円以上の調査費用がかかってきます。
慰謝料が請求でき、相手が支払ってくれれば元が取れるケースが多いのですが、相手が支払ってくれなかったり、調査によって浮気の証拠が見つからなかったりすると調査費用はすべて損になります。

仕事をしなければならない

専業主婦として夫をサポートしていたという場合には、離婚後の生活費は自分で稼いでいく必要があります。新しく正社員の仕事を探すのは簡単なことではありませんし、パートやアルバイトでは収入面での不安があるでしょう。

離婚によって得することとは?続いては、離婚によって得することを考えていきましょう。

離婚によって得することとは?続いては、離婚によって得することを考えていきましょう。

ストレスが減る

離婚によって配偶者と一緒に過ごす必要がなくなると、ストレスが軽減されます。配偶者から暴力を受けている場合や、配偶者が浮気をしていて信用できない場合など、配偶者と一緒に暮らすだけでストレスを感じるケースも多いでしょう。
離婚して配偶者と離れれば、それらのストレスは無くなり、自由な生活が手に入ります。

慰謝料・養育費が請求できる

相手の浮気によって離婚に至った場合には、慰謝料請求が可能です。200万円~300万円の慰謝料請求が可能なので、離婚後の生活費の足しになるでしょう。
また、養育費の請求も可能です。養育費の相場は相手の年収や子供の年齢によって左右されるので、具体的な金額は弁護士などの専門家に相談の上決めていきましょう。

離婚と別居はどちらが得?別居理由として多いのは?

離婚をせずに、別居という形をとる夫婦も珍しくありません。別居に至る理由については、次のようなものがあげられます。

  • ✓ 一方が離婚に反対している
  • ✓ 頭を冷やすために距離を置く

浮気や暴力、性格の不一致など、別居を考える理由は離婚理由と変わりありません。ただし、一方が離婚を反対している場合や、お互いに離婚するつもりがない夫婦は「まずは別居」という選択をするようです。

別居後の離婚率はどのくらい?

別居する夫婦のいずれかもしくは両方は、別居を始める段階では離婚するつもりはありません。しかし、インターネット上の調査によれば別居する夫婦の約7割が一年以内に離婚に至るといった結果も出ています。
別居によって夫婦関係の修復を図るのは、思っている以上に難しいのかもしれませんね。

別居の手続きに必要なものとは?

別居の手続きに必要なものとは?

別居の場合、離婚するわけではないので戸籍上は夫婦のままです。ただし、住む場所が変わるので住民票の変更が必要になります。転出届・転入届を提出して、住民票を移動させましょう。また、女性で子供がいる方は児童手当の受取人を自分にする手続きも合わせて行っておくと良いでしょう。
ただし、現在の受取人である夫に「児童手当受給事由消滅届」という「児童手当の受給の権利を放棄します」という書類を書いてもらう必要があります。

別居の切り出し方は?

別居の切り出し方が分からずに、我慢し続けているという方も多いでしょう。配偶者に別居を切り出す際には、感情的にならないことが重要です。その上で、

  • ✓ 別居したい理由
  • ✓ 別居したい期間
  • ✓ 別居の目的

を具体的に伝えることが重要です。
別居する場合には、基本的に配偶者の同意が必要になります。暴力を受けていて緊急性がある場合を除いて、「黙って飛び出す」という方法はおすすめできません。

最後に

今回は、離婚と別居どちらが得なのかというテーマで、離婚と別居の損得について考えてきました。配偶者の浮気の証拠が掴めている方は、別居を挟まずに離婚した方が金銭面で得できる場合もあります。
とはいえ、離婚や別居を考えていても何から始めたらよいかわからないという方も多いのではないでしょうか。一般社団法人あゆむでは、専門カウンセラーが夫婦関係や離婚に関する電話相談を年中無休で受け付けております。利用料は無料です。配偶者と離婚すべきか迷っている方、別居したいことを上手く配偶者に切り出せずにいる方、お一人で悩まずにお気軽にご相談ください。

https://www.ayumu-ag.or.jp/contact/