「浮気をされていたことに気が付いた段階で、数年が経過していた」という経験をされたことはありませんか。浮気には、法律上の時効は存在するのでしょうか。
今回は、浮気の時効や浮気された側の苦しみや辛さを和らげるための方法について紹介していきます。
目次
- 浮気の時効は法律で決まっている?
- 浮気に時効はないという意見が多数!
- 浮気されたらどうするべき?苦しみ・辛さの時効はない
- 浮気された苦しみを和らげるには慰謝料請求が有効!
- 時効が完成していたら、慰謝料は請求できない?
- 夫婦間では浮気の時効はないの?
- 最後に
浮気の時効は法律で決まっている?
浮気(不貞行為)による慰謝料請求権については、時効が民法で定められています。次の期間のいずれか短い方が経過するとで、慰謝料請求の時効が完成するのです。
①配偶者の不貞行為の事実や浮気相手について知ったときから3年間
②浮気関係(不倫関係)が始まったときから20年間
①を消滅時効、②を除斥期間といいます。
つまり、配偶者の浮気の事実を知った段階では相手が誰だか分らなかったけれど、1年後に浮気相手が発覚したという場合には、浮気相手が発覚した時点から3年間は浮気相手への慰謝料請求ができるということです。配偶者や浮気相手への慰謝料請求は、浮気の事実を知ったときから3年以内、できるだけ早く行うようにしましょう。
浮気に時効はないという意見が多数!
浮気による慰謝料請求権には、法律上の時効が存在します。
しかし、インターネット上で行われたアンケート調査によると「浮気に時効はあると思うか」という問に対して女性の83.1%、男性の77.8%が「ないと思う」と回答しています。これは、浮気によって受けた心の傷は時間経過と共に癒えることはないという事実を表しているのではないでしょうか。
浮気をしている方や、浮気をしてしまいそうで悩んでいる方は、「浮気をしたら、配偶者に癒えることのない心の傷を負わせてしまう」ということを認識しておく必要があるでしょう。
浮気されたらどうするべき?苦しみ・辛さの時効はない
配偶者の浮気が発覚したら、浮気をされていたことに苦しんだり、辛さを感じたりする方が多いでしょう。たとえ浮気を知った時点で浮気関係が消滅していたとしても、「浮気をされていた」という事実に対する苦しみには、時効はありません。浮気の時効というと、法律上定められている慰謝料請求の時効にすり替えられがちですが、浮気された側の苦しみや辛さには時効はないのです。浮気をしてしまった配偶者には、そのことを分かってもらいましょう。
まずは、「浮気をされて辛い」という気持ちを、配偶者に伝えることが大切です。
浮気された苦しみを和らげるには慰謝料請求が有効!
配偶者に浮気をされたことに対する苦しみや辛さは、時間が経過しても、なかなか薄れていくものではないでしょう。もし、時効が完成していないのであれば、少しでも苦しみを和らげる為にも慰謝料請求を行ってみてはいかがでしょうか。
不貞行為に対する慰謝料は、離婚する場合でもしない場合でも、浮気をした配偶者や浮気相手に請求できます。
ただし、慰謝料請求にあたっては不貞行為を証明する客観的な証拠が必要です。証拠集めや請求手続きをスムーズに行うためにも、弁護士や探偵といった専門家に依頼することも検討しましょう。
慰謝料額は離婚する場合で200万円~300万円程度、離婚しない場合でも50万円~100万円程度が相場となっています。
時効が完成していたら、慰謝料は請求できない?
配偶者の浮気を知った段階で、浮気関係が始まった時から20年間が経過していた場合には、慰謝料の請求は難しいでしょう。ただし、配偶者や浮気相手側に慰謝料を支払う意思がある場合には、慰謝料を請求することができます。
また、慰謝料を請求せずに3年間の消滅時効が完成しそうな場合には、一度だけ延期してもらうことができます。そのためには、最初の時効が完成する前に、相手側に慰謝料請求の意思があることを通知する必要があります。慰謝料の請求をしたい旨を記載した書類を、内容証明郵便で送付する方法が一般的でしょう。
夫婦間では浮気の時効はないの?
浮気の事実が発覚してからも離婚せず、3年間経ったあとに離婚するケースについては、離婚した後にも慰謝料の請求が可能となります。それは、浮気の事実に対する慰謝料請求ではなく、離婚による慰謝料請求が可能になるためです。配偶者の浮気によって離婚するに至った場合、離婚に対する精神的苦痛による慰謝料を相手側に請求することができます。
離婚による慰謝料も、浮気による慰謝料と同じく消滅時効は3年間と定められています。これにより、離婚してから3年間は相手側に慰謝料の請求が可能となるのです。
最後に
今回は、浮気の時効や浮気による慰謝料請求権の時効についてご紹介しました。
民法上、浮気による慰謝料の請求期間については時効が存在すると定められています。しかし、実際には、配偶者の浮気によって受けた心の傷は時間が経過しても癒えるものではありませんよね。浮気されて傷ついた苦しみや辛さを和らげるために、浮気した配偶者や浮気相手に慰謝料請求するというのも有効です。慰謝料請求する場合には、不貞行為を証明する客観的な証拠が必要です。時効が完成してしまう前にスムーズに手続きを行うためにも、弁護士や探偵といった専門家に依頼するという方法もあります。
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